結婚式のカメラ

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     「結婚式のカメラ」  文・写真 北川景一

 友人の結婚式に呼ばれる機会が最近減ってきたが、それでもたまには有る。
頼まれればもちろんだが、いつもと違った写真が撮れそうななで、写真機は常に持っていく。

薄暗い室内が多く三脚を立てるわけにもいかないので、通常は明るいレンズを付けた一眼レフに400以上のフィルムを詰めて持っていく。
二眼レフも同行させる、集合写真の雰囲気つくりにウケるからだ。

 式場のカメラマンが若くてデジカメしか知らないんだろうな、という時には「すみません私のカメラで撮ってもらえませんか。」
と請うて、了解が得られるとおもむろに二眼レフを渡し、「感度100でリバーサルです。最後の一枚なんでよろしくお願いします」などと言ってからかって若い子を困惑させる小道具として活躍する。(このいたずらもデジタル帝国への細やかな反抗なのだ・・・)

 ミノルタオートコードを眺めていて気づいた。それによると二眼レフは結婚式に最適な写真機であるという結論が得られる。なぜ最適か、それは性能や使い勝手に類する理由ではない。

 「レンズシャッターだからスローに強い」などとまじめに考えた方はハズレですよぉ・・・理由は外観とメカニズム、そしてその古さにある。
例外的なものを除き、二眼レフカメラは数十年の時を経ているまずはこれが重要なのだ。

 二つのレンズが何十年も離れずにしっかりつながっている。結婚し、これから何十年という人生を共に歩む二人を撮るのにこれは縁起が良い。更に寄り添う二つのレンズは互いに干渉することなくそれぞれの役目を忠実にこなす。今の世の中、色々な考え方や生活スタイルはあるものの、夫と妻それぞれの役目があってそれを上手にこなして家庭が成り立つものだ。

 そして二つのレンズどちらが欠けても写真は撮れないというのは夫婦が助け合い幸せな思い出を重ねていくようではないか。
 以上の事から結婚式に最適な写真機は二眼レフである。との結論に至ったのである。

十二月に友達の結婚式があり、おそらく招待される事だろう二人の幸せと末永き円満を祈り二眼レフでとびきりの笑顔を撮りたいと思う。
 もちろん式場カメラマンに、意地悪するためにも使いますがね・・・。


  ※北川さん。「ありがとう」  浜松出世城まつりでの再会。楽しみにしております。


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