御室流華道「杜若会」 (男性のいけばな講座)

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  御室流華道「杜若会」 (男性のいけばな講座)

 浜松市茶室松韻亭さんと御室流華道教授・湖風斉裕心先生の企画による男性のいけばな講座。

 平成29年2月20日。
今回の花材は「マンサク(万作・満作)」


 このマンサクのお話。

 花言葉 「霊感・呪文(黄花)」 ひらめき・不思議な力・魔力・神秘・直観・パワーアップ  

 別名 キンロウバイ(金縷梅)、ジャパニーズ ウイッチヘーゼル

 マンサクの葉は菱形円形状で少し厚く、表面にはしわがあります。
花はまるで冬枯れの枝に黄色の毛糸を結んだようなユニークな姿で、秋には紅葉します。
花色や香り、樹形に優れた品種が多く、花期が早いので盆栽や庭木、枝物に珍重されています。
昔から葉は止血剤、樹皮や枝はとても丈夫なので建築用の縛り材として使われ、また縁起のよい名前から初春を祝う花としても利用されてきました。

 属名の「ハマメリス(Hamamelis)」はギリシャ語の「「hamos(似た)」と「melis(リンゴ)」の意で、セイヨウサンザシに類似した植物につけられた古代ギリシャ名の転用とされます。
名前の「マンサク(万作または満作)」には諸説があり、一つは枝いっぱいに花を咲かせ、豊年満作の意からとった説と、
二つ目は、春一番に咲くから「まず咲く」の転訛でマンサクになったとの説とがあります。

 別名は「キンロウバイ(金縷梅)」。またこの変わった花の形からか、欧米では『Japanese witchhazel「ジャパニーズ ウィッチヘーゼル」(魔女のはしばみ)』などと呼んでいます。

 英語では、マンサク属の植物を、witch hazel(直訳すれば、「魔女のハシバミ」)と呼びます。
日本のマンサクならば、Japanese witch hazelです。
北米に分布するアメリカマンサクならば、Virginia witch hazelです。なぜ、こんな名が付いたのでしょうか?

 じつは、witch hazel のwitchというつづりは、昔はwychでした。wychとは古い英語で、「しなやかな」という意味です。
主に、樹木の表現に使われます。つまり、マンサク属のwych hazelとは、「ハシバミに似て、しなやかな樹木」という意味でした。
 
 実際、マンサク属の樹木は、しなやかです。その特徴を生かして、木工細工に用いられます。
昔の日本では、マンサクの木を、「かんじき」に用いたそうです。かんじきとは、雪の上を歩く時、雪にもぐってしまわないように、足に履いた道具です。
マンサクの木材は、軽く、曲げやすく、そのうえ雪が付きにくいといいます。かんじきには、もってこいですね。
木材にするために、栽培されることもあったでしょう。





















 

師集  研覃(けんたん)

カテゴリー │師集

  「聖護院」  

 聖護院は、京都市左京区聖護院中町にある修験道のお寺・山伏のお寺さんです。
http://www.shogoin.or.jp/index.html

 その聖護院の「上段の間」にかけられているこの額。後水尾天皇のご宸筆(しんぴつ/直筆)だそうです。
後水尾天皇(ごみずのおてんのう)といえば徳川時代初期の天皇で幕府との関係にご苦労された天皇様。






 『研覃』

 「研覃」は、「けんたん」と読むそうです。

 研(けん)は研(と)ぐ。覃(たん)は、農耕用具の鋤や鍬。畑を耕す道具。
豊かな実りを得る為には、畑をしっかり耕さなくてはならない。
畑をしっかり耕すには、一番基本の道具をちゃんと研いでおく必要がある。
豊かな実りとはその人の成功。目標。
目標を達成するには、一番基本的な普段の生活が大事なのだ。
普段の生活を研ぎ澄ませておけば、目標は必ず達成できるのだ。
ということ。

 また、この額。よく見ると額の四方が丸くなっています。
人の心も「角」があってはいけない。ということだそうです。