御室流華道「杜若会」

oniyanma

2019年06月11日 17:55

  御室流華道「杜若会」(男性のいけばな講座)


御室流華道教授・湖風斉裕心先生の企画による男性のいけばな講座。

本日は浜松市茶室「松韻亭」にて。


:令和元年6月10日(月)

:私の花材 生花/かきつばた(杜若)逆勝手活け
※画像最後の二枚は、裕心先生の作品


「かきつばた(杜若)」
 かきつばたは古来より日本にある植物で、江戸時代前半から観賞用に多くの品種が改良された古典園芸植物です。
開花時期は夏の気配がしてくる初夏、5月~6月頃に、浅い水辺から50cm~70cmの丈を伸ばし深みのある鮮やかな青色の花を咲かせます。
 また、日本最古の和歌集である万葉集や900年代の書物、伊勢物語にも和歌で詠われ、その魅力は人々に愛され続けています。
 江戸時代になると、かきつばた(杜若)といえば尾形光琳が描いた屏風絵で金箔六曲屏風「燕子花」と「八つ橋」が名高く、深い青色が印象的に描かれている、かきつばた(杜若)は世界最高峰の作品となっています。
時代を問わず芸術家の目をひき、人々の心を奪うほど美しいかきつばた(杜若)ですが、「いずれがあやめか、かきつばた」の慣用句がある様に江戸時代中期に入るとあやめ(菖蒲)の品種改良が進みあやめ(菖蒲)の人気が出てきました、よく似た花の形をしている事から、この2つの植物は比べられるようになり、どちらも素敵で選ぶのに迷うほどよく似ています。素敵な花を眺めながら、どちらにしようかな?と悩める喜びも幸せな時間ですね。

「花言葉」
◆幸運は必ず訪れる

「掛け軸」
◆山是山 水是水
(やまはこれやま、みずはこれみず)

山は水をたたえ、水は山をうるおす。
でも、山は山であって水ではなく、水は水であって山ではない。
あなたはあなたであって、わたしはわたし。
互いになくてはならない存在ならば、なおさらそれぞれの個性を大切に。


「御室流」
世界遺産に登録されている日本の古都、京都洛西の名刹仁和寺という寺院に伝えられている華道(いけばな)の流派です。
古くは仁和寺創建当時(平安時代)より仏前に御供えする供華として、挿花の渕源を知ることができます。
中世にあっては世間の名匠、技芸練達者に称号(法橋、法眼、法印)を授与し、華道はじめ技術の発展に寄与してきました。
いけばな人(花道家)も勿論この例にもれず、近世になってはこの称号を授与された花道家が集まり御室流をささえることになり、今日の隆盛をみるにいたっています。
その流風は伝花といわれる古典花(生花)の技法を伝承すると共に、時代に調和する現代感覚あふれる盛花、投入花の花矩(挿花、いけ方)を探求し、更には既成概念にとらわれず自由ないけ花の表現への道をも開き、豊かな感性の涵養をめざし、次代にいけ花の美しさと、いけ花を求める心を継承していくことを目的とした流派が御室流です。




















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